はじめに

一生に一度のマイホーム、ということで、家造りにはものすごく多くのお金がかかるものです。しかし、「家」の一つ一つの
パーツを見ていくと、材料代はきわめてやすく、ほとんどが「手間代」といわれる大工さんなどの労務費が過半を
占めます。また、いわゆる「プレハブ住宅」といわれるメーカーハウスは、受注のために多額の広告宣伝費を使っており、
そのコストは何百万円とも言われています。また、モデルルームというのは日本だけにあり、海外ではそのようなこと
は考えられないということです。それは日本の住宅がいかにコストが高いかを物語っているものと言えます。
 このような非効率きわまりない住宅市場で安いコストで住宅を建設する方法はないのでしょうか?

このサイトでは、家づくりのためのコストダウンや、いい質の家造りをめざすことを目的としています。
 

よりよく、よりやすい家造りのために。コストダウンの秘訣

土地選び

 土地選びは、不動産広告などを見て選ぶことになりますが、以下のようなことに注意することが必要です。

接道する道路幅に注意

建築基準法では接道する道は4mであることが求められており、現在の全面道路が4mに満たない場合、道路中心線から2m
セットバックさせる必要があります。
また、東京都安全条例によると、集合住宅は道路幅は6m以上となっています。

建築条件付宅地は買わない

  建築条件付宅地とは、土地を買った場合、その不動産屋などの指定の工務店(あるいはその不動産屋が直接)施工を依頼する条件を
付けられている宅地です。民間分譲宅地の半数ぐらいはこの分譲方法だと思われます。
この方法で土地を買うことはいただけません。施工者を決めるときに「相見積もり」と言って、何社かの見積もりを比較することによって、
コストダウンが可能であるチャンスをみすみす逃すようなものです。見積もり競争によって、10%〜20%のコストダウンは可能です
から、単純に3000万円の家とすると、300〜600万円は高い買い物をさせられるということになってしまいます。
もちろん、施工する工務店が、安く、良心的なところがだった場合は別ですが。

関東財務局の定価売り払い

 定価で販売するため、安くも高くもなく、変な土地をつかまされるおそれは少ないと言えます。 
 

設計者の選定

 設計事務所とは言っても千差万別、いろいろあります。しかしながらいざ設計事務所(あるいは建築家)にお願いした瞬間に
竣工までの全てを任せるつもりで望まないと、あれもだめ、これもだめということで理想の家造りには大きな足かせをはめられる
ということにもなりかねません。その点、プレハブメーカーは研修を徹底しているせいか、顧客満足を最重視に接してくれますが、
営業は仕事を取ってしまったらそれっきりで現場監督は工事が終わったらそれっきり、という不満を多く聞きます。それに自由設計
とはいいながら、内外装や設備等でメーカーが限られるという制約があるため、完全に自由とはいかないものです。

 建築士という職能の人は何万人と世の中にいますが、試験そのものは、広く建築の知識を問うものであり、資格を持っている
人が特別家造りの才能に長けているということではありません。特に有名建築家という人たちはデザイン力はありますが、
技術やコストについての知識に乏しく(そのようなスキルを必要とするようなクライアントとつきあいがあまりないのだから
当然なのかもしれませんが)、見えないところで構造などのコストの無駄を生じさせていることがあるということが言えます。

このようなアトリエ事務所に設計を依頼する場合は、「住宅性能表示」を条件にするといいでしょう。
構造の安定性から遮音性、バリアフリー度にわたって、いわば家の「通信簿」を付ける制度です。コストはかかりますが、
建築の知識がない人にとっても、住宅が満たすべき水準がなにか、ということがよくわかると思います。
 

工務店選び

 工務店は工事コストのうち、材料代は半分にも満たないということはよく知っている人も多いと思います。
一生に一度あるかないかの家造り、工事費も何千万円にもわたりますので、信頼できる工務店に頼みたい
ものです。
 一般的に工務店は知人などの紹介による場合が多いと思います。やはり高い買い物だけに一見のところ
には頼めないというのが本音のところでしょう。都心でメーカーハウスの家の注文が多いのは、知り合いで
工務店を紹介できる人がいない、ということがあるのではないでしょうか。
 さて、工務店への信用ですが、3つの信用が求められています。
第一に、工務店の技術力、施工の安全に関する信用。
第二に工務店の経営状態に関する信用。最近は破綻するゼネコン、ハウスメーカーも多く見られますので注意が必要です。
第三に、誠意のある価格を提示をしてくれる業者か?ということ。建物の見積もりは一般に「どんぶり勘定」であり、
一式いくらの見積もりがほとんどと思います。また、詳細な内訳をあげてくれますが、その見積もりの掛け率(定価に対する
実勢値の%)が実際よりかなり高いという工務店がほとんどでしょう。施工者の利益は「経費」という形で積み上げている
わけですから、材料代でマージンを取るような工務店は誠意がないとしか言いようがありません。
逆に工務店側からみれば、「経費」とはっきり書くと値引きを求められやすいということで工務店がそのように利鞘を「隠す」
ことをしているんだいう主張もあるとおもいます。そういう意味では誠意のある見積もりをもらうためにも、業者の利益である
「経費」は然るべき額をみてあげるべきと思います。
 

地鎮祭

 地鎮祭は、一般的には施工者が負担してくれますが、神主さんへのお礼、直来(簡単な食事会)、玉串、お供え物などは
施主が負担する場合があります。神主さんのお礼は一般的に3万円程度、その他お供え物等は一般的には2万円程度です。
見積もり合わせの際、これらについて「施工者負担」ということで取り決めてしまえばこれらのコストもかかりません。
 

 仮設工事

  実際にやっていないのに、やったと計上している場合が多いため(バリカーなど)本当にやるのか理解した上で契約
した方がよい。また廃棄物の処分費については、かなり多めに計上している場合が多いため、詳細について確認する
必要があると思います。

塗装工事

 シッケンズやキシラデコール、オスモなど一般に高級な塗装工事は値段も張ります。しかも2回塗り、3回塗りと塗装
工程もかかります。
 塗装工事は親方が直接で請け負ってくれる場合も多く(リフォーム需要があるためと思われます)、そのようなところに
頼むのも手かもしれません。
 

 木工事

  カーテンボックスとりやめ、スプルースの枠を塗装取りやめ、またはベイツガに変更
 

 キッチン 

  アメニティワールドでは、施主支給によるキッチン提供をしています。ハウスメーカーの見積もりより安く施工が可能です。

 照明

 一般的に、照明の器具取り付けのみ本工事、器具そのものは別途としている場合が多いです。そのためか照明器具は
40%〜60%OFFぐらいで提供しているインターネットのサイトがかなりあります。またアメニティワールドでも提供しています。

 エアコン

  床暖房は東京ガスの「TES」システムが一般的です。
電気式のものでは、「床暖ほっとくーる」がおすすめです。施工での注意点としては、根太を通常の場合より12mm下げて
おく必要があります。
 
 
 

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建築関係トピック

ここでは、建築を通じた、様々な方の地域活性化の試みや社会システムの提案を紹介していきます。

★・・・・・おすすめ度
 
 

トポミュージアムの提唱(静岡県浜松市)   ★★★

 トポミュージアムとは、博物館を単なる「箱モノ」として整備するのではなく、地域の資源(ここでは創業の地)として標示をし、地域全体を博物館のように見せるという構想。少ないコストでできる試みとして、地域活性化などに期待できる提案。

 http://www.tcp-ip.or.jp/~ask/rjx/rojix13/rojix13.htm
 

長屋再生のワークショップ(愛知県名古屋市)  ★★★

 古くから存在している長屋について、保存・活用するためのワークショップを行い、地域の貴重な歴史的建物である長屋を保存していこうという試み。

http://www.spacia.co.jp/Nagoya/arekore/nagaya.htm
 

住まいづくりのサポートサービス アイラック(東京都新宿区) ★★

三井住商建材の一部門として、住宅建設をしようとする個人に、工務店や設計事務所を紹介したり、各種サポートをしているページ。現在採算は合っていないが、長期的なビジョンを持ち、施主の立場に立った、半NPO的な立場でサポートしてくれるという点で評価できる。

http://www.iluck.ne.jp/
 
 

JW CAD ★

いわずと知れた、JWCAD
 

CAD BOX

CADのパーツやカタログがダウンロードできる